はじめてそのプレイを聴いたのはいつの事だったでしょう? ジャン・リュック・ポンティーとのそれだったか……フランク・ザッパとのものだったか。いずれにしろ、40数年前の事。なんのとまどいもなく、心が躍るのがわかりました。それほどすんなり魅せられたのです。ホットでした。
ジョージ・デューク。
ファンキーなキーボード、エレガントなピアノ、ファンタスティックなシンセサイザー……どれもみな、ミステリアスなムードの中、ふんわりふわふわ浮かんでいるような、彼一流の味わいをもつものでした。
ポンティーとのものから、ビリー・コブハム、そしてスタンリー・クラークらとのコラボレイションなども含め、リーダー・アルバムないしそれに準ずるもので40数作品。ザッパのザ・マザーズ・オブ・インヴェンションで15作品程。アイアート・モレイラ、フローラ・プリム、エディ・ヘンダーソン、グラディス・ナイト&ザ・ピップス、ジョン・クレマー、シャギー・オーティス、マイケル・ジャクソン、アニタ・ベイカー、デニース・ウイリアムス、マイルス・デイヴィス、リー・リトナー、ジョン・スコフィールド、ジョー・サンプル、(彼がいとことして支えになったという)ダイアン・リーヴス等、セッション・プレイヤーとして関わったものが20数作品。2013年、リリースを果たしたアルバム“Dreamweaver”へとつながる、40数年間の作品一つ一つそれぞれに、そのこまやかなプレイが刻まれています。
何か妙に惹かれるなと想い、クレジットを見るとたいがい彼。ほかの誰のものとも違う“音”をもっていました。ザッパのリクエストで弾くようなったシンセサイザーですら、ものにしたらもうハイライトとなっていたわけで。クラシックを出発点としながら、ジャズに音楽的活路を求め、ロック、ソウル、ブラジリアン・ミュージックへとつながっていったその多種多様性は、稀なものともいえるでしょう。佳い曲を書くコンポーザーでもありました。
なんといっても、楽しいのがすべて。かつてクラーク・デューク・プロジェクトを組み、たぶん最も気の合うプレイヤーだった、ベーシストのスタンリーとライヴをする際、ほんとうに楽しそうにしていた姿が忘れられません。いつも笑みのたえない人でした。私の中の夢のフュージョン・バンドのラインアップとして欠けてはならなかったのに……。
George Duke (1946.1.12 California – 2013.8.5 California)