Japanese “Sukiyaki” Dream


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Japanese “Sukiyaki” Dream

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むろん、ヒットチャートにのる事だけが、米音楽界進出の証とはいえないでしょう。古くから渡辺貞夫、秋吉(穐吉)敏子、山下洋輔らジャズ、そして小澤征爾らクラシック界にはとりあえず名を成したといわれる人もいないわけではありません。”坂本龍一教授”の如くグラミー&オスカー両賞授かった米国人アーティストでもあまりいない誉れ高い人すらいたりします。そういえば2011年発表の第53回グラミー賞においても、ラリー・カールトンとギター・デュエット作をつくったB’zの松本孝弘、スタンリー・クラーク・バンドのフィーチャリング・ピアニスト上原ひろみ、ポール・ウィンター・コンソートに琴演奏でコラボレーションをした松山夕貴子、クラシック・ピアニストの内田光子、スライ&ロビーのプロデューサー阿曽沼和彦ら、なんと5人がノミネート、内4人が獲っていますし。さらに、もっと地域内、一時的、小規模に限るなら、サルサ、ダンス、ロック界等々でもいろいろ見られたりします。しかし、いずれにしろ多くはありません。なぜでしょうか?

それなりに名のある日本人スターが本格的な米音楽界進出を狙う際、どうするか。軍資金の点で話にならなかった’70年代頃まではさておき。’80年代以降通常取られたのは何よりもバックアップ態勢の整備(根回し)。やみくもに出ていっても難しいからと……。初めからまちがっているのです。売れるためには、アーティスト・パワー、曲の力、バックアップ等々、色々な要素がからむのはもちろんですが、それよりもまずなじみになる事なんですよね。オーソドックスなファン作り。そのためにはどうするか。たとえ、ハリウッド映画等のサウンドトラック盤に収められたからって、それだけではだめ。よしんばその名まえくらいは売れるとしても、アーティストとして売れるわけじゃありません。いくら名まえが売れても、ライヴになど来てくれないし、CDなんか買ってくれないのです、アチラの人は。日本人ならば有名人になりさえすれば聴かずに買いますけど(笑……ってはいけないのですが)。結局、時間と根気ですね。お湯をかけたら3分で出来上がりってもんじゃないのです。そのへんは伝統的な演歌風といえるでしょう。<つづく>

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