ウィークリー・”イレギュラー”の、La Blogothèque‘A Take Away Show’、本日私がおすすめしますのは、ジャック・ホワイト。
デトロイト生まれのオルタナティヴ・ロック系シンガーソングライターが、フランスの北を護るフォンテーヌブロー城へ。
サンサテュルニンチャペルの中、ステンドグラスに響く、不思議なエコーと共に、ジャック・ホワイトの心をゆるがすエモーショナルなヴォーカルがたゆたいます。彼のバンド、ファッツ・カプリンのマンドリン、ドミニク・デイヴィスのアップライトベース、リリー・メイ・リッシュのフィドルがその異空間をゆったりとポエティカルに彩るかたわらで。ザ・ホワイト・ストライプス、2001年リリースの3rdスタジオ・アルバム”White Blood Cells”の1曲”The Same Boy You’ve Always Known”。
そしてその場を城の上、ルーフトップへ移し、尖る塔に凭れ乍ら、2014年リリースの2ndソロアルバム”Lazaretto”の1曲”Entitlement”を、リリーとふたりで。心地善いそのデュエットは、永く城に棲むもののけをも導いてしまうかのよう。
ディレクターもふりかえります、「セッションが終わってその間を後にしようした時、聴こえたんだよね、ジャックのステップの音が……誰もいないはずのトビラの向うから」と。
A Take Away Show : Jack White | The Same Boy You’ve Always Known / Entitlement <2014.6>
