Forever Young Rock’n’Roll! ……The 56th Grammy Awards

The 56th Grammy Awards 3

The 56th Grammy Awards -3-

昔むかし、ロックは30歳までとかいわれていなかったかしら? まァ、サイケデリック・ムーヴメントの革命児モドキが、30歳以上のオトナは信じるな、といっていただけなんですけれどね。そんなわけで、フォーエヴァー・ヤングなカテゴリー、ロック。

<ロック部門賞>
Best Rock Performance (ベスト”ロック”パフォーマンス賞) :
Radioactive | Imagine Dragons (イマジン・ドラゴンズ)

昨年何故候補にもならなかったのかといわれたイマジン・ドラゴンズ、雪辱果たしたっていうか、いともたやすく本命獲り。良かった、フロントマンのダン・レイノルズはまだ26歳でした。”The Stars (Are Out Tonight)”のデイヴィッド・ボウイ、そして”Kashmir (Live)”のレッド・ゼッペリンらタイムトラヴェラーなヴェテラン英国勢はそろって敗れています。それにしても、ボウイはこれまで獲ったものがベストヴィデオ(ショートフィルム)賞(Lifetime Achievement Award、つまり生涯功績賞みたいなものは獲っていますが……)たった一つ。もしかするとラストチャンスかもしれない賞をのがしました。残念候補陣は、ほかに”Always Alright”のアラバマ・シェイクス、”My God Is the Sun”のクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ、”I’m Shakin'”のジャック・ホワイトら。

Best Rock Album (ベスト”ロック”アルバム賞) :
Celebration Day | Led Zeppelin (レッド・ゼッペリン)

ジミー・ペイジ70歳、ロバート・プラント65歳、ジョン・ポール・ジョーンズ68歳……ですね。”Grammy Hall Of Fame”という、記念碑的賞は4作獲得していますが、ベスト新人賞をのがしてからずっと最盛時はノミネートも無く、実質初受賞ともいえるでしょう。殆ど同ジェネレーションの英国勢ブラック・サバスの”13″を敗ってのそれでした。そして、またしてもデイヴィッド・ボウイの”The Next Day”はよいしらせをえられず。同ジェネレーション、ニール・ヤング&クレイジー・ホースの高音質挑戦作”Psychedelic Pill”も叶いませんでした。キング・オブ・レオンの”Mechanical Bull”、ないしクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジの”…Like Clockwork”が割ってはいれるような余地無し。

Best Metal Performance (ベスト”メタル”パフォーマンス賞) :
God Is Dead? | Black Sabbath (ブラック・サバス)

トニー・アイオミ65歳、ギーザー・バトラー64歳、オジー・オズボーン65歳……ですか。コチラも重量級が獲りましたね。メタルゆえに。かつて同じ賞を獲っているため、通算2回目の受賞となります。”T.N.T.”のアンスラックス、”The Enemy Inside”のドリーム・シアターら’80sチーム、”In Due Time”のキルスウィッチ・エンゲイジ、”Room 24″のデンマーク勢ヴォルビート・フィーチャリング・キング・ダイアモンドら21世紀組は、敵じゃなかったとの話も。

Best Rock Song (ベスト”ロック”楽曲賞) :
Cut Me Some Slack | Dave Grohl, Paul McCartney, Krist Novoselic & Pat Smear <ソングライター> (アーティスト : ポール・マッカートニー、デイヴ・グロール、クリス・ノヴォセリック、パット・スメア)

デイヴ・グロール45歳、クリス・ノヴォセリック48歳、パット・スメア54歳……で、ポール・マッカートニー71歳! ニルヴァーナ・ミーツ・ザ・ビートルズ……”ロックンロール!”フォーエヴァー!!! ザ・ローリング・ストーンズの”Doom And Gloom”、そしてブラック・サバスの”God Is Dead?”ら、英国勢のヴェテランも、敵が”ナイト”じゃね。はじめから敵うわけなし。シビレル、ブルーズ! ゲイリー・クラーク・ジュニアの”Ain’t Messin ‘Round”はエントリーしただけで大成功。今、最も熱いバンドの一つ、ミューズも、”Panic Station”で闘うのは少々苦しかったかも。

<オルタナティヴ部門賞>
Best Alternative Music Album (ベスト”オルタナティヴ”アルバム賞)
Modern Vampires Of The City | Vampire Weekend (ヴァンパイア・ウイークエンド)

バロックポップなオルタナティヴ・ロック・バンド、ヴァンパイア・ウイークエンドが、V。リードシンガー&ギタリストのエズラ・クーニグはなんとかまだ29歳と、”ヤングな今世紀ロック”組(2006 -)で踏み止まっています。トラッドフォークロック系シンガーソングライター、ニーコ・ケイス(1994 -)の”The Worse Things Get, The Harder I Fight, The Harder I Fight, The More I Love You”、チェンバー・ポップ・ロック・バンド、ザ・ナショナル(1999 -)の”Trouble Will Find Me”、インダストリアル・メタルのエース、ナイン・インチ・ネイルズ(1988 -)の”Hesitation Marks”、オーストラリアのネオサイケデリック・ロック・バンド、テーム・インパラ(2007 -)の”Lonerism”と、候補陣はヤング組が少し多めだったかも。オルタナティヴゆえに。

<つづく>

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