R.I.P. “The Real Crossover Player” George Duke
本格的な出発点となったのは、ジャズ・フュージョンの路でした。まずは、バンドリーダーとして。インタープレイを交わしたのが、キャノンボール・アダレイ、ドン・エリス、ジャン・リュック・ポンティーら。とくにポンティーとのそれはニュー・エイジのジャズを顕すものでした。ライヴの1曲。
Jean-Luc Ponty Experience & George Duke Trio | Pamukkale (click! で、リンク)
しかしそのかたわら、革新的クロスオーヴァー・ロックの魁フランク・ザッパと交わったがゆえに、彼の音世界はよりクロスオーヴァー、未来的、ファンタスティックなものへと変わっていったのです。トロンボーン、コントラバス、キーボードと、そもそもその生み出す音は彩り豊かなものでしたが、シンセサイザー、とくにミニムーグが彼のトレードマークともなります。そして歌も……(極私的な好みとしてはあまりいいとは想えませんでしたけれども)。ザッパのライヴ、真只中のハイライト。
Frank Zappa (George Duke Jam) : “A Token Of His Extreme” (click! で、リンク)
クロスオーヴァーぶりはどんどんヒートアップし、ソウル、ジャズ、ロックなどに止まらず、フローラ・プリム、アイアート・モレイラ、ミルトン・ナシメントらとの交わりを経て、ブラジリアンなラテンへまで熱く飛び火します。
George Duke | Brazilian Love Affair (click! で、リンク)
マイケル・ジャクソンを始め、マイルス・デイヴィス等様々なアーティストと共にコラボレーションをした彼ですが、最もスリリングだったのは、フュージョン系随一のスーパー・ドラマー、ビリー・コブハムとのそれかも。そんなバンドのモントゥルー・フェスティヴァルのライヴの1シーン、彼のソロパフォーマンスを。独りゆえ、火花散るインタープレイは見られませんけれど。
George Duke | Space Lady/Someday Medley (click! で、リンク)
でもね、コラボレーションといったらいの1番に想い浮かべられるのはスタンリー・クラークとのものでしょう。スタンリーのレパートリーを英音楽TVショウで仲むつまじくパフォーマンス。ほんとうに幸せそうです。
Stanley Clarke & George Duke | School Days (click! で、リンク)
彼自己最高のビッグ・ヒットも正しくそんなふたりのジョイント・プロジェクトによるものでした。ふたりともジャズ・フュージョンのエースですが、まったくもってブラックコンテンポラリー、クロスオーヴァー・ミュージックのプレイヤー然としています。
Stanley Clarke & George Duke | Sweet Baby (click! で、リンク)
フツーの人からするとへたしたらヴォーカリストとみられるかもしれません。けれど、ピアニストでした。とどのつまり……。
George Duke | Sweet Dreams (click! で、リンク)
