“American Idol”のコメンテイターとしてもその名を近年知らしめているヴェテラン・プロデューサー、ジミー・アイオヴィンが、USC(サザン・カリフォルニア大)で、芸術・技術・事業のそれぞれのフィールドでニュー・ジェネレイションの新境地を拓く人を育てるというアカデミーをつくるため、$70,000,000を出す事にしたらしく。スターを育てるだけじゃもう(アサメシマエだから?)つまらなくなったようで。まァ、パイオニアっていうのは、とかくフツーのわくから外れてしまうものだから、そのへんのハグレモノを拾うなら、案外、面白い人間をつかまえられるかも。やがて、Appleをつくるような、ね。
というわけで、それはそれでいいのですが、気になったのがそのパートナー。金を出す人は彼1人じゃなくて、アンドレ・ヤングってのがそのかたわれとなっているのです。なんてったって、“USC Jimmy Iovine And Andre Young Academy For Arts, Technology And The Business Of Innovation”がアカデミーの正式名ですし。謎の事業家? 業界内にはとにかくそういった怪しいのがうじゃうじゃいますからね。アイオヴィンもそんなのにうまくはめられて金を出す事になったのかと。
しかしどっかで聴いたような……と想い、USCのサイトの同アカデミーのページでアイオヴィンの隣に並ぶ御尊影を見てみましたら……。
ドクター・ドレでした。
ウェストサイドのギャングスタ・ラップのVIP、N.W.A.などで鳴らした後、スヌープ・ドッグを始め、エミネム等多数のスーパースターをつくった名プロデューサー、正にヒップホップのパイオニアともいわれる人ですね。
André Romelle Youngとして生まれた彼は、ワールド・クラス・レッキン・クルーの1員となる前、クラブでDJをしていた際、バスケットボール・プレイヤーのジュリアス・アーヴィングのニックネームにあやかって、ドクター・Jと名のりましたが、すぐにアンドレの後1部を取り、ドクター・ドレと変えたんだそうです。本人曰く、”Master Of Mixology”(DJミックス学修士)として、Doctor(博士号)を獲ったとかで(^.^; 事の始まりはともかく、今やほんとうに名誉博士号をもっているといわれても変じゃないですけれど(そんな博士号が認められるなら)。
