Eurovision Song Contest

Eurovision Song Contest 6

HAWHOKKKEKYO 真説大衆音楽”洋”語辞典

Eurovision Song Contest

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楽曲歌詞言語のルールは、悩みドコロらしく、いろいろくるくる変わっています。第1回以降、’65年まではとくに縛りはありませんでした。それがガラッと変わったのが、’66年。出場国のオフィシャル・ランゲージで唱うよう決められます。外国人に頼るルクセンブルクは、ピンチ? いえいえどうして。本国語以外、ドイツ語、または仏国語もオフィシャルとなっているため、全く困る事は無く。そもそもがアテネ生まれながら、ドイツ語を始め、英・仏・伊、日本語に至るまでマルチ・バイリンガルだったヴィッキーは、’67年、”L’amour Est Bleu”を仏国語で唱い、第4位をマーク。’72年、またもルクセンブルクのパフォーマーとして、”Après Toi”を唱い、堂々第1位を獲っています。

そんなわけで意味無しとなったかどうか、’73年自由に選ぶよう改められます。それは、英語圏以外の国にとっては、正に鎖を解かれたようなものでした。詞がそのまま伝わるという事はとてつもないアドヴァンテージとなります。’74年、スウェーデンのABBAがトップとなりえたのも、英語詞で唱えたからにほかなりません。事実総合計58年(61曲)のトップ楽曲中、英語詞で唱われたものが最も多く28曲、ついで仏語詞が14曲、オランダ語とヘブライ語が共に3曲、ドイツ語、ノルウェー語、スウェーデン語、イタリア語、スペイン語がそれぞれ2曲、デンマーク語、セルボクロアチア語、セルビア語が1曲ずつとなっています。

しかし’77年、またしても歌詞言語制限復活。それが’99年、再改正となり、以後、架空の言語をとりいれるものすら(3回も!)現れるという流れにつながっています。

尚、2013年のファイナル26組の楽曲中、最も多かったのが英語詞で18曲。仏語詞を始め、ルーマニア語、スペイン語、イタリア語、ギリシャ語、ハンガリー語、エストニア語、アイスランド語がそれぞれ1曲ずつと並んでいます。そしてトップを獲ったのもむろんイングリッシュでした……デンマークのパフォーマーにもかかわらず。

インターナショナルな投票数を稼ぐためには、メロディーがわかりやすく、最も伝わりやすい英語詞で唱われるべし、という不文律が、まるで決まっているかのよう。

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