HAWHOKKKEKYO 真説大衆音楽”洋”語辞典
Eurovision Song Contest
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伝統的コンテストゆえに、ルールは結構固いものがみられるようで。
歌は、すべからく生で唱うべし! なんですよね。つまり、リップシンクが禁じられるのみならず、なんとバックトラックの類も聲が絡むものはすべてまかりならん、という事らしく。1999年、クロアチアのドリス・ドラゴヴィッチの唱う”Marija Magdalena”が、人の聲と疑わしい音をフィーチャーし、それをディジタル・シンセサイザー・エフェクトと言い張り、認めなかったがために、結果同楽曲は第4位を獲ったものの、ルールのスピリットを破ったととがめられ、翌年以降出場の基準点を減ずるというペナルティが課せられています。
’56年の第1回以来’72年までは、予め録られたバックトラック、つまり事前演奏録音自体を禁じるというルールも。そしてまた’73年以降も、バックトラックに含まれる全楽器のプレイヤーが舞台上に並ぶ事が決められていたため、主催国は必ずオーケストラを備えておくように義務付けられていました。同ルールは、’97年改正。’99年、前もってオーケストラを備えておくかどうかからそのラインアップに至るまで、主催国のステイションが自主的に決められるようになり、同年御当地イスラエルが準備無しとしたため、初めてすべての歌がバックトラックと共に唱われました。しかし今もって、歌そのものは生で、のルールは変わっていません。
金輪際初音ミクは出られないって事ですか? そうですか。
