The GRAMMY 2013

The GRAMMY 2013 D

The GRAMMY 2013
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トリビュート系セッションを除くコラボレイションはあまりいいものがなかったように想います。どれもフツーという感じでしょうか。

マルーン5とそのパフォーマンスを共にしたアリシア・キーズの“Girl On Fier”。うれしかったでしょうね、アダム・レヴィーン。自らライヴでそのレパートリーを唱う程のアーティストとデュエットするってのは正真正銘至福の時だったんじゃないかと。ニヤケていましたし(あ、それはいつもか)。

ザ・ブラック・キーズの“Lonely Boy”もなんとなく夢のコラボレションという感じでしたね。ニューオリンズ・ミュージックの大重鎮、72歳のドクター・ジョンがいっしょに演るのはなぜ? それも今回出演陣で最も古い(といっても、バンドとして、ですが)ディクシーランド・ジャズの伝説的存在ザ・プリザヴェイション・ホール・ジャズ・バンドまでいっしょになって。と一瞬想ったりもしますが、バンドのかたわれダン・オーバックがドクター・ジョンの最新作“Locked Down”のプロデュースをした流れからそうなったわけで。しかもそのアルバムがグラミー賞獲得を果たしたため、祝宴的共演ともなりました。けれど、どうせならそのテの曲をがんがん演ってくれたら……というのは、欲ばりでしょうか(^皿^) まァ、とりあえずそれなりにいい感じではありました、が、本来賞獲得も果たして主人公となるふたりとその曲の存在感が殆ど感じられなかったのは、私の目が曇っているからですか? そうですか。それにしても、ヴードゥー姿の大重鎮、貫禄溢れまくっていましたね。奇妙奇天烈な見た目と違い、ほんとうは優しくて真面目な人なんですけれど。

レコーディング時同様、ルイジアナのオルタナティヴ・ポップ系ミュージシャン、ミッキー・エッコとコラボレイションをした、3年連続出演のリアーナ。曲自体は殆どそのまんまでしたけれど、ダンスなしのしっとりとしたパフォーマンスを決めてくれました。そもそもそれが壺の私なので、うっとりしたことは言うまでもありません。ダンスがメインとなるライヴとキタイ外れのへたなコラボレイション(コールドプレイがわるかったんですが)で大失敗(極私的評価として)だった2012年のパフォーマンスをリカヴァーしてくれました。壺じゃなかった人にはつまらなかったかもしれませんが……。曲が“Unfaithful”だったならそんなこと言わせませんけれども。

<つづく>

想い出に残る(うそだろーも含む)部門賞ウイナーズ : 終

RECORD OF THE YEAR
Somebody That I Used To Know | Gotye featuring Kimbra
Producer : Wally De Backer
Engineers/Mixers : Wally De Backer & Francois Tetaz
Mastering Engineer : William Bowden
Track from : Making Mirrors

ALBUM OF THE YEAR
Babel | Mumford & Sons
Producer : Markus Dravs
Engineers/Mixers : Robin Baynton & Ruadhri Cushnan
Mastering Engineer : Bob Ludwig

SONG OF THE YEAR
We Are Young (Fun. featuring Janelle Monáe)
Songwriters : Jack Antonoff, Jeff Bhasker, Andrew Dost & Nate Ruess
Track from : Some Nights

BEST NEW ARTIST
Fun.

メイン3賞は、昨年英国人アデルがスウィープ。んでもってまた外国人がスウィープしそうになりましたが、ファン.でなんとか踏み止まりました。しかし、ずるしてまでも残るメインの新人賞を与えたのはどうかと想いますけれどね(2009年リリースのデビュー・アルバム“Aim And Ignite”を私は忘れない)。当ジャーナルでもすでに示していますが、事実上3組の闘いだったため、楽だったわけで。ワン・ダイレクションを始め、カーリー・レイ・ジェプセン等が候補陣にすら上らなかったのは不自然でした。まァ、上っていても獲ったでしょうが。ファン.のファンな私ですし、当ジャーナルの‘夢’として‘ファン.以外一体誰が獲るっていうんでしょうか’と言ってまいりましたけれど、御本人が自ら再三語ってもいたように、新人賞が似つかわしくない彼らより、フランク・オーシャン、またはザ・ルミニアーズのほうがまだ納得行く感じだったかも。エミリー・サンディー、オブ・モンスターズ・アンド・メン、リアンヌ・ラ・ハヴァスがもう少し米国内で当たっていたらなァ……。

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