2012 ‘A Take Away Show’ V3

2012 ‘A Take Away Show’ V3

昨年当ブログで突然始まりましたウィークリー・レギュラーのLa Blogothèque‘A Take Away Show’。

ラ・ブロゴテクというサイトのオリジナル・コンテンツなのですが、私にとってもど真ん中のライヴが目白押しだったため、リンクしてみようと想ったしだい。そんなわけで、コチラもふりかえってしまいましょう。といっても、古くからのもすべていれるとまとまりがつかないので、オリジナルのアップが2011年の秋以降2012年の秋までのものから、V3! (すべてそれぞれをclick! で、リンク)

1 Lianne La Havas

リアンヌ・ラ・ハヴァスは、ギリシャ系の父とジャマイカ人の母をもつ、1989年8月23日、ロンドン生まれのオンナのコ。エモーショナルな英国系ソウルをさわやかに歌ってくれます。それは、まるで風のよう。“No Room For Doubt”は、2011年リリースのデビューEPの冒頭曲。ルーツ・ミュージック系の米男性シンガー・ソングライター、ウィリー・メイソンとデュエットしたものですが、パフォーマンス曲はそのソロ・ライヴ・ヴァージョンとなっています。パリ・モンマルトルの街をゆったりそぞろ歩き、海のさざ波ふうなギターを奏でつつ、歌う……そのしんなりとして、少しかすれたハイトーン・ヴォイスが愛らしい。

2 Willis Earl Beal

ウィリス・アール・ビールは、シカゴ生まれの尖鋭的詩人にして、フォーク、ゴスペル、ブルーズ……カテゴライズし難いローファイなシンガー・ソングライター。2012年の春、衝撃的なデビュー・アルバム“Acousmatic Sorcery”をリリースしています。シューティングは、同年秋の或る日、仏ブルターニュのサン・マロで。無数の硝子の破片ですべった撮影隊共々、転がった鳩の骸を見つめながら……。始まって120秒までが語り、そして歌へ。もっているのは、釣り竿の柄……否、ま、マイク。ゆらゆらとソウルがたゆたい、魂をつれていかれます。

3 Vincent Ségal & Ballaké Sissoko

1967年、仏国生のチェリスト&ベーシスト、ヴァンサン・セガール……クラシックをベースとしながら、アヴァンギャルドなエレクトロニカ・デュオ、ブンチェロでスポットライトの当たったクロスオーヴァー・ミュージシャン。エルヴィス・コステロ、スティング、カルリーニョス・ブラウンら、世界の精鋭と共演もしています。そんな彼が、1968年、マリ生の21弦コラ・プレイヤー、グリオ系の伝統的なアフリカン・ミュージックを今に伝え、トゥマニ・ジャバテを始め、タージ・マハルらとの共演等でその名を知られるバラケ・シソコと、2012年初頭、冬の或る日、ぶらりパリの街でハプニング・ライヴ。2009年、正しくそんな異種音楽共演作”Chamber Music”をつくった流れから。セッションは、レコード・ショップで。古く快い香が漂う画。一日中いすわりたい、ってか、暮らしたいかも……。其の‘家’に棲むグレン・グールド、セロニアス・モンク、ビートルズらがじっと見まもるなか、クラシカルでエスニックでポエティックな心地良い音をしっとりと響かせてくれます。それは、正にいにしえからのメッセージとでもいえそうな……。終わったせつな、棲み家の彼らから穏やかな、しかし温もりのあるアプローズをもらったと感じたのですが、私のそら耳?

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