Phantom Liner Notes :
“The Hunger Games : Songs From District 12 And Beyond” -3-
5 “The Ruler And The Killer” Kid Cudi
1984年1月30日、米オハイオ生まれのオルタナティヴ・ヒップ・ホップ・アクト、スコット・ラモン・セグロ。‘A Kid Named Cudi’の名で人の目を集め、2009年、シングル“Day ‘n’ Nite”のBillboardトップ5ヒットでブレイクアウトを果たしています。カニエ・ウエスト、コモン、デイヴィッド・ゲッタらとのシゴトでスターダムへ。ゲームの恐しさを最もリアルに伝えるのがこれでしょう。ただならぬムードをもつホラーな音世界。‘ベベッ’という彼の鈍い聲に脅されて……。曲が終わった後も頭に残る恐怖感に痺れます。
6 “Dark Days” Punch Brothers
かつてニッケル・クリークで鳴らしたマルチ・ストリングス・プレイヤー、クリス・シーリーらからなる米ニューヨーク・ブルックリンの5人編成プログレッシヴ・ブルーグラス・バンド、パンチ・ブラザーズ。クラシックなブルーグラスを基にしながらも、自由な感覚で表現するのがそのオリジナリティに結びついています。
マンドリン、フィドル、バンジョー、ギター、ベース等、弦の織り成す音に哀感漂い。穏やかなトラッド・フォークがゆったりと紡がれて、郷愁深くそそります。
7 “One Engine” The Decemberists
米オレゴン・ポートランドのフォーク・ロック・バンド、ザ・ディセンバリスツ。無造作につくられてしまったようにも窺われますが、そもそもがゲームなんだからと示しているようでもあり。オールドタイムのトラディショナルなポップ・フィーリングをもちながら、アップデイトなタッチにしつらえられた音世界が爽快感あふれ、快し。
8 “Daughter’s Lament” Carolina Chocolate Drops
たおやかなハイトーン・ヴォーカルが高らかに舞います。そしてその奥にはいにしえからのメッセージが……。米ノース・カロライナのオールドタイムなストリングス・バンド、カロライナ・チョコレート・ドロップス。ノース・カロライナのダーハムをベースに2005年ブレイクアウト、2010年のアルバム“Genuine Negro”が、グラミー賞のトラディショナル・フォーク・アルバム賞獲得を果たしました。ア・カペラふうに唱われるそれが失われたカットニスの心を想う詞にしっくり合っています。
<つづく>
