I Cry Just A Little……Piano In The Dark

3ple A Plays : “Piano In The Dark” and……

Piano In The Dark | Brenda Russell <1988>

まるでスクリーン・ミュージックの如く……。しっとりと、たおやかに。ドラマが感じられます。

1949年4月8日、ニューヨーク・ブルックリンで生まれた後、カナダ・オンタリオ・ハミルトンで育ったという、R&B系フィーメイル・シンガー・ソングライター、ブレンダ・ラッセルのマスターピース。1988年初頭からじわじわヒットし始め、夏の初め頃、米Billboard HOT100の最高第6位となるロングセラーとなっています。当時極私的なランキングでNo.1としたくらい愛してやまない曲でした。

そんな曲と似た詞とメロディーを最近良く耳にするなと思っていたら……

I Cry | Flo Rida <2012>

それをベースにしたものでした。オリジナルのムードなんか露ほども宿ってはいませんが。
今年夏、“Whistle”でワールドワイドな(ただし英国始め、ドイツなども外しましたが)No.1ヒットを我が物にした米ラッパー、フロー・ライダの今年秋のニュー・シングル“I Cry”……といっても、4thスタジオ・アルバム“Wild Ones”からの4thシングルなので、インパクトはあまりありませんけれど。
まァ、パワーは漲っていますね。しかし、実は彼、そもそもからしてオリジナルの“Piano In The Dark”をアタマに置いていなかったふしも。

Cry (Just A Little) | Bingo Players <2011>

つまり、フロー・ライダがサンプリングしたものは、コチラ。オランダをベースとするエレクトロ・ハウス系DJ・プロダクション・デュオ、ビンゴ・プレイヤーズの自国内2011年のトップ10ヒット“Cry (Just A Little)”だったんですね。

そんなわけで、時空間をものともしないミゴトなブーメラン(?)ヒットが生まれた、というしだい。面影的にはすっかり消えていますが、オリジナルに再びスポットライトが当たるのはよし。エヴァーグリーンな珠玉作は蘇らなければ。

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