Special : Hit Songs Of The Summer 1985-2011
-8- 2006・2007・2008
Billboard社発表の年次夏季総合ランキングを基に、‘想い出の夏ソングは何か?’を辿るツアー。つづいては、’00s後半始まりの3年ですね。尚、ランキングは、Nielsen BDSの‘ラジオ・モニタリング’エアプレイ数とNielsen SoundScanの‘POS’ディスク・セールス数のデータに基づいてつくられています。
Hips Don’t Lie | Shakira
2006
1 Promiscuous / Nelly Furtado featuring Timbaland
2 Hips Don’t Lie / Shakira
3 Crazy / Gnarls Barkley
4 Me & U / Cassie
5 It’s Goin’ Down / Yung Joc
6 Ridin’ / Chamillionaire featuring Krayzie Bone
7 Buttons / The Pussycat Dolls featuring Snoop Dogg
8 Unfaithful / Rihanna
9 Over My Head (Cable Car) / The Fray
10 Snap Yo Fingers / Lil Jon featuring E-40 & Sean Paul Of The YoungBloodZ
<Billboard : Nielsen BDS | SoundScan>
コロンビア生まれの29歳、ラテン・ポップ系美人シンガー・ソングライターのシャキーラ、唯一初のNo.1ヒットにしてマルチ・ミリオンセラーとなる“Hips Don’t Lie”。フージーズで頭角現わしたハイチ生まれのヒップ・ホップ&レゲエ・シンガー・ソングライター兼プロデューサーのワイクリフ・ジョンとコラボレイションしてのビッグ・ヒットでした。FIFAワールドカップのクロージング・セレモニーで唱ったりもしましたね。オトコ心をくすぐるネイザル・ヴォイスでセクシー(といっても案外爽やかですが)に迫ります。当時最もホットなアーティストの1人だったでしょう。極私的に愛していたかつてのしっとりとして愛らしい姿はもうみられませんでしたが……。御得意のナンチャッテ・ベリーダンスでくねくね踊るエスニックなヴィデオクリップも当たっています。
ポップ・ロック系は、たった1ポジションを占めるのみに終わりました。ザ・フライが、デンヴァーの緑の風を想わせるナチュラルなピアノ・ロック“Over My Head (Cable Car)”でトップ10ヒット、マルチ・ミリオンセラーを果たしています。
‘締め’の1曲は、バルバドス生まれの18歳、突然嵐の如くスターダムへのし上がったR&B/ヒップ・ホップ/ダンス・ポップ系シンガー・ソングライター、リアーナの“Unfaithful”。2ndスタジオ・アルバム“A Girl Like Me”からの自己全米初のNo.1ヒット“SOS”に次ぐシングルとして、最高第2位にランク、ミリオンセラー・ヒットを果たしものですね。
エスニックなムードと不思議な媚びがみられるその聲は、正しくこのようにピュアな曲が似つかわしいと、今も信じています。次の年の夏のトップ“Umbrella”みたいなのもわるくはないのですが……。
Unfaithful | Rihanna
Big Girls Don’t Cry | Fergie
2007
1 Umbrella / Rihanna featuring Jay-Z
2 Big Girls Don’t Cry / Fergie
3 Party Like A Rockstar / Shop Boyz
4 Hey There Delilah / Plain White T’s
5 Buy U A Drank (Shawty Snappin’) / T-Pain featuring Yung Joc
6 Makes Me Wonder / Maroon 5
7 The Way I Are / Timbaland featuring Keri Hilson
8 Beautiful Girls / Sean Kingston
9 Bartender / T-Pain featuring Akon
10 Make Me Better / Fabolous featuring Ne-Yo
<Billboard : Nielsen BDS | SoundScan>
トップに立つリアーナに迫るのが、カリフォルニア生まれの32歳、ブラック・アイド・ピーズのヴォーカル、ファーギーの“Big Girls Don’t Cry”。前年秋リリースのデビュー・ソロ・アルバム“The Dutchess”の1曲で、4thシングルとしてリリースしたものですね。アルバムそのものが売れ、収録曲のシングルも3曲連続ミリオンセラーとなるなか、通算3曲目のNo.1、米国内で(現時点の)売上数3,800,000を超すベストセラーとなっています。バンドのそれとは異なって、ドラマ性をもつポップ・ロック。本格的なストリングスがいい味を醸し出しています。彼女自ら演じてもいる、まるで短編映画風なヴィデオクリップもそのような感じにつくられていますが、ロング・ヴァージョンの後半部になるとなんとロック・アクト然としたパフォーマンスも決めていたりも。
‘締め’の1曲は、シカゴのポップ・ロック・バンド、プレイン・ホワイト・ティーズが、苦節約10年を経てとうとう当てたという出世作“Hey There Delilah”。イケテナイ感じむんむん漂うオトコが、アコースティックにたんたんと……めめしくともいえる歌をギターを奏で乍ら綴っていますが、彼が自ら唱っているように、いつかギターで金を稼ぐなんてとても想えなかったりして。しかもその詞のアイテの名からしてもう裏切女を想い浮かべられるデライラですからね。「なんか‘もめん’のハンカチーフみたいだね」と囁かれていましたっけ。それにしても、フツーあまり当たりそうもないタイプの曲ですが、ダンス・ミュージックがメインストリームのなか、佇まいともどもフレッシュだったんじゃないかと。初のNo.1、ミリオンセラー・ヒットとなっています。尚、彼らはとりあえずその後もヒットをいくつか出しているので、イッパツヤだとか決していわぬよう。
Hey There Delilah | Plain White T’s
I Kissed A Girl | Katy Perry
2008
1 I Kissed A Girl / Katy Perry
2 Lollipop / Lil Wayne featuring Static Major
3 Take A Bow / Rihanna
4 Bleeding Love / Leona Lewis
5 Viva La Vida / Coldplay
6 Forever / Chris Brown
7 Pocketful Of Sunshine / Natasha Bedingdfield
8 Leavin’ / Jesse McCartney
9 Disturbia / Rihanna
10 Dangerous / Kardinal Offishall featuring Akon
<Billboard : Nielsen BDS | SoundScan>
同年夏は、今世紀メインストリームのアフリカン・アメリカン系、とくに純ヒップ・ホップ勢が少し弱まって、ヴァリエイションがみられますね。
頭をとったのも、ヨーロッパ系のケイティー・ペリーでした。サンタバーバラ生まれの23歳、ポップ・ロック系のシンガー・ソングライターが、改名後の再デビュー・シングル“I Kissed A Girl”で即ホームランをかっ飛ばしたのです。7週連続No.1、 ダウンロードで4,150,000以上売るビッグ・ヒットとなりました。歌そのものはオーソドックスなのに、ルックスを含むパフォーマンスが一風変わっているユニークな‘不思議女性シンガー’ムーヴメントの魁といえるでしょう。まァ、ファーギーも、もしかしたらリアーナもそういえるかもしれませんが。
ニューカマーとしてみるなら、ロンドン生まれの23歳妙齢の“The X Factor”ウィナー、ポップ&ソウル・シンガー・ソングライターのレオナ・ルイスが唱う“Bleeding Love”などもエントリーしていますね。まったくもって似つかわしくない曲をデビュー・シングルにしてしまったものだと、当時怒りすら覚えたものですが、前年英国随一のベストセラーとなり、米国内もそのまま計4週No.1をマークしてのミリオンセラーとなりました。
尚、同作品のソングライターのかたわれで、後に自らレコーディングもした、‘アクターからの兼業組’米男性シンガー、ジェシー・マッカートニーも、“Leavin’”がトップ10ヒット、ミリオンセラーとなっています。
‘締め’の1曲は、ロンドンのポスト・ブリットポップ・バンド、コールドプレイの“Viva La Vida”。英・米No.1をマーク、マルチ・ミリオンセラーとなり、米国内(現時点)で売上数5,200,000を数え、グラミー賞の‘ソング・オブ・ザ・イヤー’すらも獲っています。‘締め’にしっくりハマル‘人生万歳賛歌’ですね。
Viva La Vida | Coldplay
<つづく>
