囚われたインディオの哀しみの歌がこだまする
抗う黒人奴隷達の歌が立ち上る
しかし叛乱の闘争も支配の流れをまったく変えられなかった
戦いのなかでこの地の民は苦しみを唱う……
“Canto Das Três Raças”
そもそもの主だった先住民、植民地支配のため移り住んだのをその基とするポルトガル人中心のヨーロッパ系白人、ほとんどが奴隷制にのっとりつれられて来たのを始まりとするアフリカ系ブラジル人……そんな三民族をルーツとして国が成り立っているという想いをしっかりと抱いてつづった曲。
1943年8月12日、ミナス・ジェライスで生まれた、クララ・ヌネスは、自らもそんな三民族の血を引く人でした。民族的なトラディショナル・ソングの流れをくむものをよく唱っていたのもそれゆえ。
“Canto Das Três Raças”は、正にそのテーマとしてしっくりくるレパートリーの一つといえるでしょう。
1982年夏初来日(翌’83年4月2日死亡)、NHKのTVショウ出演時の熱いパフォーマンス。
Clara Nunes | Canto Das Três Raças | Japan (1982)
