2012 London Olympic Music : The Road To Rio

2012 London Olympic Closing Ceremony : The Road To Rio

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未だ未だ続くロンドン・オリンピック・クロージング・セレモニーの音楽話。といっても、世界的にポピュラーなブリティッシュ・ミュージック・ヒストリーの事は一瞬忘れ、‘The Road To Rio’というコンセプトで綴られたブラジリアン・ミュージック・スペクタクルについてもう少しくわしく記してみましょう。

ディレクターをつとめたのは、カオ・アンブルグェルとダニエラ・トーマスという、男女精鋭映画監督コンビ。

1962年、サンパウロ生まれのCao Hamburguerは、“Castelo Rá-Tim-Bum”(Ra-Tim-Bum Castle : 後年、同作の映画ヴァージョンも)を始め、“Filhos Do Carnaval”(Sons Of Carnival)等々TV番組の秀作でその名を高く知らしめましたが、“O Ano Em Que Meus Pais Saíram De Férias”(The Year My Parents Went On Vacation)などの映画作品群も賞に絡んでいます。映画最新作は、2012年の“Xingu”。

1959年、リオデジャネイロ生まれのDaniela Thomasは、“Terra Estrangeira”、“O Primeiro Dia(Midnight)”、“Linha De Passe”などの映画作りのかたわら、サンパウロのフットボール博物館‘Museu Do Futebol’のデザイナーを司ったりもするヴァーサタイルなアーティストですね。映画最新作は、2009年の“Insolação”。

まずは、御得意のサンバ・ダンスでカーニヴァルのスーパースターとして知られるヘナート・ソヒーゾ(Renato Sorriso)へスポットライトが。ついでダンスの1団、バテリーア(打楽器演奏隊)も現れ、アレゴリア(山車風なもの)にのったというか、海の女神姿(イエマンジャー)そのものに扮したというか、みめうるわしいマリーザ・モンチ(Marisa De Azevedo Monte)が堂々歌い乍ら練り歩く(?)センセイショナルなパフォーマンスへとつながります。1967年7月1日、リオ・デ・ジャネイロ生まれのMPBシンガー・ソングライター。ロック・スピリットなども交え、尖鋭的な音楽作りをしつつも、伝統的音楽のエッセンスをとりいれる事も忘れない、クロスオーヴァーなタイプとして知られています。私も良く聴くアーティスト。

エイトール・ヴィラ・ロボス作のブラジリアンなバッハ“Bachianas Brasileiras No.5”を熱く唱うその姿は、そもそもがマリア・カラスを愛し、オペラを唱うべく、イタリアにまでいって学んだという(んでもってその地で大衆歌MPBへ流れてしまうのですが(^.^;)エピソードと、なんとなく重なりますね。

そしてそのせつな、それまでの‘英国音楽交響曲’のムードは全く吹っ飛んでしまい、オリンピック・スタジアムそのものがカーニヴァルの集いへとシフトしたのです。

<つづく>

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