そもそもからして、リヴァイヴァル・ヒットがオリジナル曲同様のヒット、それもBillboard HOT100のトップを奪うようなものになる事自体、フツーはまずありえないアクションなんですよね。1958年以来、54年のデータすべてをみわたしても、わずかしかありません。
The Songs To Be No.1 By Two Different Artists
“Please Mr. Postman” The Marvelettes (1961) – Carpenters (1975)
“The Loco-Motion” Little Eva (1962) – Grand Funk (1974)
“Go Away Little Girl” Steve Lawrence (1963) – Donny Osmond (1971)
“Venus” The Shocking Blue (1970) – Bananarama (1986)
“Lean On Me” Bill Withers (1972) – Club Nouveau (1987)
“You Keep Me Hangin’ On” The Supremes (1966) – Kim Wilde (1987)
“I’ll Be There” The Jackson 5 (1970) – Mariah Carey (1992)
“When A Man Loves A Woman” Percy Sledge (1966) – Michael Bolton (1991)
“Lady Marmalade” LaBelle (1975) – Christina Aguilera, Lil’ Kim, Mya & P!nk (2001)
<Billboard HOT100>
惜しかったのが、“Can’t Help Fallin’ In Love”。’62年、エルヴィス・プレスリーの十八番としてビッグ・ヒットを果たしたその曲を、’93年、UB40がレゲエ・タッチでカヴァー、No.1ヒットとなったのですが……。かんじんのエルヴィスが最高第2位だったという(^.^;
ともあれいずれもオリジナルは正にエヴァーグリーン・ヒットとなるべくしてなった珠玉作ぞろい。そんな曲そのものがもつフィーリングを壊す事なくとらえつつ、アーティストとしてそれが合うオリジナリティ(真実味)と、フレッシュな意外性の伴うもののみが、鮮やかなリヴァイヴァルに結びついている、といえそうです。
