You Keep Me Hangin’ On

そんなわけで、ブライアン・ホーランド、ラモント・ドジャー、エディ・ホーランドのつくったモータウン・ソウル・クラシック“You Keep Me Hangin’ On”が、土曜日のクイズの答の一つ目でした。

オリジナルは、ダイアナ・ロスがリード・ヴォーカルをとる米デトロイトのフィーメイル・ソウル・トリオ、ザ・スプリームスのシングルとして1966年中秋リリース。’66.10.29付Billboard HOT100の第68位へ初エントリー、以後第27位、第7位とジャンプアップし、登場4週目の’66.11.19付でNo.1に輝いています。翌週26日付も連続でトップをキープ、非公式ながらミリオンセラーを果たしました。

しかしその曲のパワーは、スプリームスのレパートリーとして止まらず。’68年、米ニューヨークのロック・バンド、ヴァニラ・ファッジ’67年リリースのサイケデリック・ヴァージョンのリイシュー作が、最高第6位と再びトップ10ヒット。ついで、’69年、ウィルソン・ピケットが歌い、’70年にジャッキー・デシャノンがメドレーでカヴァーしたものもHOT100へエントリーと、競作曲としてクラシック化するにいたります。

そして’87年、プロデューサーの兄リッキー・ワイルドからそれを奨められるまで曲を知らなかったという、英ミドルセックス生まれのニュー・ウェイヴ系フィーメイル・ポップ・シンガー・ソングライター、キム・ワイルドのカヴァーしたものが(英国内’86年リリース : 最高第2位)、’87.3.28付Billboard HOT100の第96位へエントリー、登場11週目の’87.6.6付で見事再びNo.1をマークしてしまったのです。

オリジナルのヒット後、21年を経て尚みずみずしい、正にエヴァーグリーン・ヒットでした。私もそのせつせつと歌う熱いスリル感にぞくぞくしたものです。アプローチは違えどすべてのヴァージョンが共通項としてそんなフィーリングを醸し出していました。

ゆえにまず、“You Keep Me Hangin’ On”がクイズの答のその一となります。女性陣同士で20年以上の時を経てNo.1ヒットとなったものなど長らくほかにはありませんでした。よもや同じ様な凄いヒットがその後、またしても現われるとは……。

<つづく>

Leave a comment