Davy The Best -2-
Shades Of Gray (1967.3-1967)
<Album : Headquarters>バリー・マン&シンシア・ウァイル作。ピーターのゆったりと心の奥に響くピアノに誘われるイントロダクション、マイクの心を騒がせるようなペダル・スティール・ギターと共に時を舞い、チェロとフレンチホルンがそれぞれ心の揺れをとらえ、ドラマティックな音世界が繰り広げられます。スローバラッドのマスターピース。デイヴィーとピーターの質感的に異なったヴォーカル・コンビネーションが、爽やかでありながら哀しみをもつという、深い味わいを生んでいます。’67年、ギタリストとしてラヴイン・スプーンフル入りするジェリー・イェスターがベースでフィーチャー。
Daydream Believer (1967.6/8-1967)
<5th Single / Album : The Birds, The Bees & The Monkees>元キングストン・トリオのジョン・スチュワート作。モンキーズのファンならずとも知らない人はそういないでしょう。ミッキー・ドレンツがハーモニー・ヴォーカル、マイクがギター、ピーターがピアノでサイドに。コ・プロデューサーのチップ・ダグラスがベースとピアノでバックアップ。オーケストラ・アレンジメントはショーティ・ロジャースが携わりました。正しくいつまでも鮮やかなエヴァーグリーン・ヒットですね。デイヴィーの艶やかなヴォーカルが冴えわたります。
Star Collector (1967.6-1967)
<Album : Pisces, Aquarius, Capricorn & Jones Ltd.>キャロル・キング&ジェリー・ゴフィン作。もしもふつうのいわゆるスーパー・アイドル・グループだったならありえないタイプの曲じゃないでしょうか。グルーピーをネガティヴにとらえた歌。あまつさえ歌うのがデイヴィーですからね。しかし、そんなのおかまいなし。彼らしからぬダーティーな歌いっぷりがカッコイイ。尚、エレクトロニック・ミュージックのパイオニアとして知られるポール・ビーヴァーが、ミッキー御自慢のムーグ・シンセサイザーをプレイ。正にサイケデリックなエレクトロ・ポップの魁となりました。
Valleri (1967.12-1968)
<6th Single / Album : The Birds, The Bees & The Monkees>トミー・ボイス&ボビー・ハート作のモンキーズらしいリズミカルなポップ・ロック。デイヴィーが少しハードに歌っているのが、切迫感を醸し出し、快いフィーリングを生んでいます。そしてその歌に絡む音もエモーショナル。ホーンもなかなかグルーヴィーですが、(いくつかのセッションに携わっているヴェンチャーズのジェリー・マギーともいわれましたが)ルイ・シェルトンの速いフラメンコ・タッチのギターがなんといっても酔わせてくれます。
Dream World (1968.2-1968)
<Album : The Birds, The Bees & The Monkees>デイヴィッド・ジョーンズ&スティーヴ・ピッツ作。つまり、自作曲をドリーミーに歌っています。ショーティ・ロジャースが、チェロ、ヴァイオリン、ホーンなどを配し、夢の様な音世界をしつらえました。十八番の夢心地ソングの一つ。
The Poster (1968.2-1968)
<Album : The Birds, The Bees & The Monkees>デイヴィッド・ジョーンズ&スティーヴ・ピッツ作。自作曲を高らかに歌います。またしても、夢心地ソング。ポスターのサーカスが街に来るのを楽しみにしているようすが目に浮かぶようですね。イノセントな歌が実に良くハマルんです。真骨頂といえるかも。ホーン・アレンジメントはショーティ・ロジャース。
We Were Made For Each Other (1968.2-1968)
<Album : The Birds, The Bees & The Monkees>後にバート・バカラックと一時公私共にパートナーとなる(ただし未だその前の夫と結婚前の)キャロル・ベイヤー(・セイガー)と、スパンキー&アワ・ギャングの”Lazy Day”等々夢のあるポップ・ソングを書くジョージ・フィショフのつくった曲。デイヴィーにぴったりの正統派ラヴソングがパーフェクトに決まっています。ショーティ・ロジャースがオーケストラをアレンジメント。
