MADNESS! The Monkees!!!

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1★The Monkees -6-

初めはたしかにつくられたバンドでした。TVの中のロック・バンドとして。けれど、それが正にこのバンドの特異性となったのです。

バンドのふりはしていたものの、当初楽器演奏はほとんど人まかせでした。タンバリンとかをちょっと叩くくらいの(ただし、ドラムスはミッキーよりもうまかったとか)デイヴィーはべつにして、幼いころからのピアノを始め、バンジョー、フレンチホルン、ギター等多彩なプレイヤーだったピーターがベーシスト役(もったいない!)、ギタリスト役のマイクはそのまんまですが、ギタリストだったにもかかわず、ミッキーがドラマー役と、そもそもなりたっていないわけですから。ヴォーカルはプロフェッショナルそのものですが、バンドとしてマトモなパフォーマンスは望めませんでした。

TVショウと同時製作上、レコーディングは超一流のミュージシャンを集めてまかなわれます。ハル・ブレイン、ジョー・オズボーン、ジェイムズ・バートン、グレン・キャンベル、ニール・ヤング、ジェリー・マギー、ヒュー・マクラッケン、レオン・ラッセル……ら、それはもう目がくらむほど凄腕揃い、名うてのラインアップでした。なんてったって、ビートルズよりもヒットを生まねばならぬ”夢”のバンドでしたから。金は、かけられました。必然的にその出来映えもすばらしいものとなります。真に当時米音楽界で最高峰のプロダクションでつくられた”音”ですからね。

甘いポップ・ロックばかりじゃありません。スリリングで尖鋭的な面も多く、クロスオーヴァー性に富んでもいました。フォーク・ロックをベースに、ビート・ポップ、カントリー・ポップ、サイケデリック、ジャズ、ソウル等色々なフィーリングをとりいれ、彼ら流にとりまとめてしまう音づくり。ミッキーの極私的道楽が高じ、なんとポップ系アクトの中で最も早くムーグ・シンセサイザーをとりいれた先駆的存在でもあったのです。

<つづく>

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