Grammy 2012 Ceremony

Grammy 2012 Ceremony

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GRAMMYセレモニーの言イタイホーダイ、つづけましょう。

Rihanna & Coldplay “We Found Love” / “Princess Of China” / “Paradise”

リアーナがまず昨年暮れから10週No.1に輝くモンスター・ヒット”We Found Love”を唸り。現われたクリス・マーティンがギターを弾き乍ら、夢のデュエット”Princess Of China”。変わってコールドプレイで’11年のヒット”Paradise”へ。という流れでしたが、クリス少しへた? リアーナ、ゴロンゴロンしているのが猫っぽくてかわいい(わけじゃない)ってくらいでしょうか? ほんとうに夢だったらよかったかもしれません。

<Tribute To The Beach Boys>

Maroon 5 “Surfer Girl”

Foster The People “Wouldn’t It Be Nice”

‘Reunited’ The Beach Boys “Good Vibrations”

イッツ・サーフ・タイム! ビーチ・ボーイズのレパートリーを、まずはマルーン5がそれっぽくパフォーマンス。けれど、アダム・レヴィーンのファルセットは似つかわしくありません。ついでフォスター・ザ・ピープルですが、まァ、とりあえず。アダムよりは良いかな。おもしろくはありませんが。そして、エースっていうか、再結成の御本家登場!!! 皆で、セッションへ。予想通り……でした。せめて、前年第53回のボブ・ディランのときみたいに音楽的な繋がりっていうか流れめいたものを感じさせるようなものになっていたら、良かったのに。期待外れじゃなかったのが救い?

(Stevie Wonder “Love Me Do”)

で、スティーヴィー・ワンダーが現れ、どうするかと思っていたら、チロッとハーモニカでビートルズの1節を吹いただけだったと。そもそもがポール・マッカートニーをイントロデュースしにきただけでしたから。けれど、せっかくだからもうちょっと何とかならなかったものでしょうか? たぶん、止められていたんでしょうけれどね。時間調整役(もったいない)という感じでもあったし。

Paul McCartney, Diana Krall & Joe Walsh “My Valentine”

歳はとってもなお盛ん(いろいろと)なポール卿が、新録第16弾スタジオ・アルバムの自作最新曲をパフォーマンス。新録作自体、基本的なコンセプトは彼自身が愛してやまない想い出の古きスタンダード曲をオマージュとして歌うというもの……なので、セレモニーの流れからしたら、むしろ古い曲を選ぶべきでしょう。たとえ、リード曲がそれだとしても。なのに、オリジナル曲。けれど、いいのです。しっとりとして、真に良い曲で。新しいのになつかしいタッチ。しかも、”ヴァレンタイン”がタイムリーですし。ジョー・ウォルシュらとのからみもいい感じ。ハイライトの一つとなりました。さすが”騎士爵”、うらぎりません。

The Civil Wars “Barton Hollow”

カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンス賞と、フォーク・アルバム賞をそれぞれかちとっている、ナッシュヴィルの一風変わった男女二人組ザ・シヴィル・ウォーズが、トークはすべっていたものの、さらっとその十八番をプレイ。共演作をつくったばかりのテイラー・スウィフトのオープニング・アクトをリッパに演じていました。

Taylor Swift “Mean”

嵐でぶっ壊れたようなウェスタン/アパラチアンさながらのセットで、ガンジョー(6弦バンジョー)奏でつつ、カントリー部門賞を二つかちとった”Mean”を愛らしくパフォーマンス。スウィフトは、いつだってスーパー・アイドルだもん! かわいいでしょ、私……な”見得切り”を外さないから、にくらしい。

Katy Perry (“E.T.”) / “Part Of Me”

一瞬騙されそうになりましたとさ。トラブッタかのような”E.T.”の緊急停止後、私生活の離婚劇とリンクしていそうで意味深な詞の最新曲をパフォーマンス。妙な演出自体意味ありげともいえますし。まァ、転んでもただじゃなんとやら、と。

Adele “Rolling In The Deep”

そして、当式典注目のメイン・イヴェント! アデル、ですね。巷で囁かれていた喉頭炎の悪影響についてはまァ無いだろうなと思っていましたが(当ブログで記してもいますが、昨年一回目のダウンの際復活を果たしたiTunesフェスティヴァルのようすなどから、今回も同様の復活がみられるだろうと)、それはもうとてつもなくすばらしいものとなりました。エモーショナルで、エキサイティングで、アウトスタンディング!!! 力の漲る歌のみならず、大舞台をものともせず仁王立ちするその姿は、芸能生活数十年のヴェテランのそれでした。そして、ショウがそのまんま終わってしまってもかまわない、正にショウストッパーとなったのです。しかし、もちろんまだ終われはしません。ポール卿のフィナーレが待っているから? 否、アデルが貰うものをすべて貰っていなかったからです。

<つづく>

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