Viewpoint : The 54th Annual GRAMMY Awards
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アデルと、ホイットニー……日曜日を境にしてふたりのスーパースターが今、正に時を彩る人へ。それはまたBillboardのアルバム・チャートにおいても然り。
Billboard 200 2012.2.25
1 21 / Adele
6 Whitney : The Greatest Hits / Whitney Houston
9 19 / Adele
72 Whitney Houston / Whitney Houston
80 The Bodyguard / Whitney Houston
118 I Look To You / Whitney Houston
122 Whitney / Whitney Houston
183 The Preacher’s Wife / Soundtrack (Whitney Houston)
下馬評ではね、トップに立つのはさすがにヴァン・ヘイレンの最新第12作”A Different Kind of Truth”だろうっていわれていたんですよ。なんてったって、14年ぶりの新録作、しかもデイヴィッド・リー・ロスがヴォーカルを務めるものとしてはあの”1984″以来実に28年ぶりとなるわけですから。実際売れまくりました、187,000枚も。前週付ならば、もんくなしのNo.1でした。しかし、アデルはその上をいったのです。なんと、237,000枚。前週付からの95%アップ、殆ど倍の売り上げ増でした。もちろんそれがGRAMMYのおかげなのは疑うべくもありません。それにしても、51週、約1年ランキングのあまつさえ殆ど上位陣にいすわって、すでに米国内で7,000,000枚も売れているものが、未だにこれほど売れてしまうとは。ファンながら、恐ろしい(^.^; さらにそれまでもアップアンドダウンをくりかえしていたデビュー・アルバム”19″も再びアップし、ついに最高位となる第9位へ。121週もランキングされながらのトップ10カムバックを果たしています。
かたや、ホイットニー・ヒューストンですが。すでにミリオンセラーを果たした’00年のベスト盤がトップ10へ再エントリーしてきたのはあたりまえでしょう。約1日プラスアルファのデータでそうなったのが凄い、という点を除くなら。しかし、’85年のデビュー・アルバム(14週・最高第1位/13,000,000枚突破)が72位、”I Will Always Love You”を含む’92年の主演作映画のサウンドトラック盤(20週・最高第1位/17,000,000枚突破)が80位、’09年の復活最新作(最高第1位/1,000,000枚)が118位、’87年の第2作(11週・最高第1位/9,000,000枚突破)が122位、ゴスペル・アルバムとして最も売れたものとされる’96年の主演第3弾映画のサウンドトラック盤(最高第3位/3,000,000枚)が183位へ。さらに5作のオリジナル盤が再エントリーしてしまったのです。くりかえしますが、わずか1日で。
尚、アデルの”21″が、同週付で第1位在位20週達成、ついにホイットニーのもつフィーメイル・アクト第1位在位記録のトップタイに。文字通りふたりのスーパースターはその肩を並べています。といっても、今の勢いからするとそのまんま並んではいないでしょうね。ただし、同記録で10週以上の第1位作品を3作(っていうか、2作以上)もつのはただ1人、ホイットニーのみですから。アデルも挑みがいがあるというものです。ライヴァルはもういなくなってしまいましたが……。
