Super Bowl Halftime Spectacle

HAWHOKKKEKYO 真説大衆音楽”洋”語辞典

Super Bowl Halftime Show

-F-

そして、”今”へ。第40回2006年 – 2012年。

Shows : 2006 – 2012

2006 (Detroit) The Rolling Stones

Setlist : “Start Me Up” / “Rough Justice” / “(I Can’t Get No) Satisfaction”

*たてつづけに英国発のスーパースターがパフォーマンス。しかし、コチラはやんちゃ(が売り)なロック・バンドだったため、再び事件簿に記されるはめに。露骨に猥褻な歌詞の語句が音無しにされましたとさ(ジャネット・ジャクソンのアクシデントを踏まえて5秒遅延オンエアーが為されていた由)。といっても、すべて事前了承済みだったそうで。いうなれば、ちょい悪演出だった……ってのがなんだかなァな出来事でした。

2007 (Miami Gardens) Prince, Florida A&M University Marching 100 Band

Setlist : “We Will Rock You” / “Let’s Go Crazy” / “Baby I’m A Star” / “Proud Mary” / “All Along The Watchtower” / “Best Of You” / “Purple Rain”

*そしてまたその次の年に危ないのをぶつけてくるあたり、わざと狙っているのかといぶからせるものが……。骨がらみでやんちゃな我が儘殿下ですからね。で、ふたをあけてみたら……凄まじく熱いパフォーマンスでした。だって出だしに雷ですよ。んでもってその雷雨に花火で迎撃なんてもう出来過ぎでしょう(迎撃中にクイーンの”We Will Rock You”)。そして雷の光の先に浮かんだシンボルマーク(男と女とラッパのあれ)を模してしつらえた大舞台に彼が現われるという流れ。オリジナルのレパートリーの間に、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(というよりも、アイク&ティナ・ターナーのヴァージョン)の”Proud Mary”、ボブ・ディラン(だけど、どうみてもジミ・ヘンドリックスのヴァージョン)の”All Along The Watchtower”、フー・ファイターズの”Best Of You”のカヴァーをフィーチャーし、アグレッシヴにギターをかき鳴らしながら歌う姿は、正に魔が……否、神が宿ったかのような輝かしいものでした。しかも、素っ裸にもならず。そんなわけで、本来事件簿に記されるアクシデントなんか全くなかったのですが、難癖紛いにけちをつけられたのが、巨大布で影絵風にライトアップされてシンボルマークをかたどったギターを弾く姿がマスターベーションを思わせるというもの。あんなにもいつもと比べておとなしい彼のライヴを観てさえ、それを言うかな、と思いつつ、まァ、しかたがなかったかなと。ともあれそのフィナーレ”Purple Rain”に至るまで、オーディエンスと共に雨でずぶ濡れになりながらの大熱唱へとつながるそのショウは、心に残る名パフォーマンスとなっています。

2008 (Glendale) Tom Petty & The Heartbreakers

Setlist : “American Girl” / “I Won’t Back Down” / “Free Fallin'” / “Runnin’ Down A Dream”

*もはや次は誰が出るのかというのが全米的な関心事になっていたその中で決まったのはなんとトム・ペティ……。いやまァ、べつに悪かありませんけどね。ライヴもよかったし、フツーに。(どうも交渉下にあったのはイーグルスだったらしいのですが、断られたんだそうで)

2009 (Tampa) Bruce Springsteen And The E Street Band

Setlist : “Tenth Avenue Freeze-Out” / “Born To Run” / “Working On A Dream” / “Glory Days”

*ウィッシュリストでいつもいの1番にその名があがっていた、The Bossのショウ。正に誰もがみんなひたすら待ち望んでいたものでした。最新曲”Working On A Dream”を交えてのそれは、多少歳を感じさせたとはいえ、エネルギッシュに決まっています。”Born To Run”なんか、詞のなかみはべつにしてスーパーボウルのテーマにしたいくらいハマッていたんじゃないかと。さすが、でした。ありし日のクラレンス・クレモンズの姿も勇ましく……。

2010 (Miami Gardens) The Who

Setlist : “Pinball Wizard” / “Baba O’Riley” / “Who Are You” / “See Me, Feel Me” / “Won’t Get Fooled Again”

*またしても、英ロック界のVIPですね。極私的にキース・ムーンなしのザ・フーをバンドとしてのそれとは認められませんが。フィナーレにTVドラマ”CSI : Miami”のテーマをもってくるあたり、狙っていたというか(ってか、リストの3/5が”CSI”系ドラマそれぞれのテーマですが……といっても、そもそもがそのオリジナル曲を”CSI”がピックアップしただけですけど)。なんか舞台上に”CSI”のホレイショ・ケイン警部補が上がって、いつものようにポツリと一言宣うんじゃないかという幻にとらわれました。「歳をとるのはしんどいな」と。

2011 (Arlington) The Black Eyed Peas, Usher, Slash

Setlist : “I Gotta Feeling” (The Black Eyed Peas) / “Boom Boom Pow” (The Black Eyed Peas) / “Sweet Child O’ Mine” (Slash & Fergie) / “Pump It” (The Black Eyed Peas) / “Let’s Get It Started” (The Black Eyed Peas) / “OMG” (Usher & will.i.am) / “Where Is The Love?” (The Black Eyed Peas) / “The Time (Dirty Bit)” with “I Gotta Feeling” reprise (The Black Eyed Peas)

*ヴェテランのVIPが続くのも少し疲れたな……ってな想いでもあったのでしょうか? 流れががらっと変わったのが’11年のエレクトロ・ヒップホップ・ロックンソウル・ショウ。ハーフタイム史上最もまぶしいものになりました。なんせ本人達以上にショウを彩るダンス隊が全員悉く光り輝いているんですから(リアルに)。それにしても、音も含め正にアップトゥデイトなショウだったにもかかわらず、出だしでファーギーのマイクがオフッていたのがいとおかし。尚、ファーギーとスラッシュのセクシャル・”ガンズ”・コラボレイションも、からみがなんとなく艶かしくていとよろし。

2012 (Indianapolis) Madonna, LMFAO, Cirque du Soleil, Nicki Minaj, M.I.A., Cee Lo Green, Avon High School Drumline, Center Grove High School Drumline, Fishers High School Drumline, Franklin Central High School Drumline, Southern University Dancing Dolls, 200 Person Choir consisting of Indianapolis locals

Setlist : “Vogue” (Madonna) / “Music” / “Party Rock Anthem” / “Sexy And I Know It” (Madonna with LMFAO) / “Give Me All Your Luvin'” (Madonna with Nicki Minaj and M.I.A.) / “Open Your Heart” / “Express Yourself” (Madonna with Cee Lo Green) / “Like a Prayer” (Madonna with Cee Lo Green)

*Madonna Blows Super Bowl Away!……and so does M.I.A.を、どうぞ。

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