Eternal Songs Kaleidoscope 佳曲萬華鏡
Careful 6 : Body And Soul / Tony Bennett & Amy Winehouse
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“なぜわかってくれないの?
私のすべてはあなたのもの
身も、心も……”
と、辛い想いをせつせつと綴るラヴバラッド”Body And Soul”。
そもそもはロンドンのウェスト・エンドとニューヨークのブロードウェイで共にスターダムへのしあがった初の英女優ガートルード・ローレンスに求められ、ハリウッドの作曲家でコンダクターのジョニー・グリーンが書き下ろしたもの。1908年10月10日ニューヨーク生まれの彼、ジョン・ウォルド・グリーンは、15歳にしてハーヴァードに迎えられるという生い立ちとはうらはらに、一旦親の望みをかなえるも嫌いでしかたがなかったウォールストリートの職を辞し、結局両親同様、音楽界へ。’30年からのパラマウント・ピクチャーズ在籍時に即頭角を現しています。”Body And Soul”は、彼が自ら望む道を歩み始め、エネルギッシュに楽曲作りにいそしんでいた、正にそんなころに生まれた曲でした。
詞をつけたのは、1907年3月14日ニューヨーク生まれの同郷人にして、やがて名コンビとなるエドワード・ヘイマンで、それにロバート・サワーが少し手を加え、当初一時独占的に英国籍の曲にしたかった流れから実際関わってはいませんが、英ミュージカル系作家フランク・アイトンもクレジットされています。
ただし、歌うのが女か、男か、さらにミュージカル、ダンス音楽劇、映画等でどのようにもちいられるかによって、さまざまなヴァリエイションが生まれました。とくにオリジナルの英国版と数か月後発の米国版に、それは顕。トニー・ベネットとエイミー・ワインハウスのそれ、私がきのうぶっとんで訳したものはそのオリジナルに近いヴァージョンで、世界的に親しまれてもいるのもコチラですが、米国解禁後のそれについては出だしからつけ加えられているものがあったりと、少し違うものとなっています。
というわけで、出来上がった曲は、’30年早々にラジオで初披露。’30年代英ダンス音楽界の雄バート・アンブローズ&ヒズ・オーケストラのバンドリーダーでヴァイオリニストのアンブローズが、ガートルードを伴ってさらにそれを広め、ヒットの火が点されました。しかし、栄えあるこの曲の初レコーディングは、アイトンにうながされ、同じ年の2月、ジャック・ヒルトン&ヒズ・オーケストラが果たしています。
<つづく>
*突如第3回! いつの間に始まったのか、といわれそうですが、おとといからということで(^.^;
