Eternal Songs Kaleidoscope 佳曲萬華鏡
Careful 4 : You Raise Me Up / Celtic Woman
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’90年代半ば以降世界的にセンセイショナルなヒットを果たしたダンス・ショウ『リヴァーダンス』の音楽監督等を務め、いちやくその名を轟かせたピアニスト/作曲家/プロデューサー、デイヴィッド・ダウンズが、プロデューサーのシャロン・ブラウンと共に、’04年、新たにつくったアイルランド系女性歌手主体のプロジェクト、ケルティック・ウーマン。それは、『リヴァーダンス』のエッセンスを基に、よりいっそう音楽・歌唱に特化し、ショウ・アップされたガールズ・グループでした。狙いはばっちり当たって、即スターダムへのしあがっています。
オリジナル・ラインアップは、クロエ・アグニュー、オーラ・ファーロン、リサ・ケリー、メイヴ・二ー・ウェールカハらヴォーカリストと、フィドラーのマレード・ネスビットによるクインテット。『リヴァーダンス』の出演陣も含め、皆アイリッシュ音楽界でそれなりにキャリアをもつアーティストでした。そしてその後、ディアドレ・シャノン、我が国でもおなじみのヘイリー・ウェステンラ、さらにリン・ヒラリー、アレックス・シャープ、リサ・ラム等が入れ替り、’11年現在、クロエとふたりのリサに、マレードのクァルテットとなっています。
レパートリーは、アイリッシュ/ケルトに絡む曲中心に、民族音楽的なものから、世界的にポップなもの、オリジナル曲までいろいろ。
シークレット・ガーデンの『ユー・レイズ・ミー・アップ』(後にその作詞家ブレンダン・グレアム自らこのプロジェクトのオリジナル曲に携わることにもなります)のカヴァーは、’04年9月15日、アイルランドのダブリンシティ大学内にあるザ・ヘリックスで行われたTV番組同時収録ライヴのラスト・レパートリーとしてパフォーマンス。翌’05年、ミリオンセラーに輝くデビュー・アルバムに収められています。
ピュアでポップな”ケルト”的音楽アクトというコンセプトにこれほどしっくり合う曲もないでしょう。清く高らかに唱われたそのパフォーマンスは、収録曲中唯一5人全員が絡むものでもあり、正にケルティック・ウーマンの象徴的なレパートリーとなりました。
<つづく>
