今からではもう間に合うはずもないサマー・フェス・スペシャル、第3弾は再び米国編。
ESSENCE MUSIC FESTIVAL
2011.7.1→3 New Orleans Louisiana Superdome
Usher・Charlie Wilson・Jennifer Hudson・Fantasia・Boyz II Men・Chaka Khan・Mary J. Blige・Jill Scott・New Edition・George Clinton・Kelly Price・Macy Gray・Mavis Staples・Stephanie Mills・Naughty By Nature・Alexander O’Neal & Cherrelle・Mint Condition・MC Lyte・Doug E. Fresh・Vanessa Bell Armstrong・Trin-I-Tee・Eric Benét・Miguel・Dwele ……
ブラック・ミュージックのメッカ、ニューオーリンズでのそれもまた外せませんよね。ホントはニューオリンズでフェスといったら、1970年以来、風物詩ともなっているニューオーリンズ・ジャズ&ヘリティジ・フェスティヴァルとなる筈なのですが、春に行われているため、既に終わっています。ボン・ジョヴィ、アーケイド・ファイアー、ジミー・バフェット、キッド・ロック、ウィルコ、ジョン・メレンキャンプ、ウィリー・ネルソン、ザ・ストロークス、ロバート・プラント、マイケル・フランティ&スピアヘッド、ローリン・ヒル、ワイクリフ・ジョン、フォープレイ、ジョン・レジェンド&ザ・ルーツ、ジェフ・ベック、アレハンドロ・サンズ、マムフォード&サンズ、ソニー・ロリンズ、ロン・カーター・トリオ・ウィズ・マルグリュー・ミラー、アーマッド・ジャマル、ロバート・クレイ、ファンテイジア、ループ・フィアスコ、エイヴェット・ブラザーズ、シンディ・ローパー、ボビー・ブルー・ブランド、グレッグ・オールマン・ブルーズ・バンド、ケニー・G、ケブ・モ、エディ・ブリッケル、イヴァン・リンス、メイシオ・パーカー・ウィズ・ピー・ウィー・エリス、マイティ・クラウズ・オブ・ジョイ、そして御当地音楽界の”主”、ドクター・ジョン、アラン・トゥーサン、ネヴィル・ブラザーズという、出生地はそれぞれ違っても音楽的にニューオーリンズがすべての基になっている事がよくわかる、そうそうたるラインアップでした。
でもそれじゃあんまりなのでもう一つ、アフリカン・アメリカンの女性向雑誌エッセンスがスポンサーとなっている音楽祭を。’95年に始まったわりと新しめのフェスですが、今や世界中で最もビッグなR&B系音楽のショウケイス・イヴェントといわれています。アリシア・キーズ、ビヨンセ、ジャネット・ジャクソン等がヘッドライナーを務め、近年動員数も増えるいっぽう。2010年は72,668人を集め、スーパードームのフェス動員数の新記録をつくってもいます。第17回となる’11年も、スーパースター、アッシャーを核とした、R&B、ヒップホップ、ゴスペルの新・旧多様なラインアップで、なかなかおもしろそう。チャカ・カーン、ジョージ・クリントン、メイヴィス・ステイプルズらリヴィング・レジェンドのファンキーな姿もしっかりとらえたいし、ジル・スコット、メイシー・グレイ、メアリー・J・ブライジのソウルフルでチャーミングなヴォーカルも心ゆくまでじっくり愉しんでみたいですが、’80年代後半頃、シャレたアーバン・ブラック・コンテンポラリー・デュエットをホットに決めまくっていた、アレクサンダー・オニール(実はミシシッピの出)とシェレールの”タブー”コンビが最も観てみたいような観たくないような……。枯れていればいいのですが、よりいっそうギンギラギンに熱くるしくなっていたりするかも。
NEWPORT FOLK FESTIVAL
2011.7.30→31 Newport Fort Adams State Park
The Decemberists・Gillian Welch・Earl Scruggs・Ramblin’ Jack Elliott・Tegan and Sara・Mavis Staples・EmmyLou Harris・Elvis Costello・Amos Lee・Wanda Jackson・Secret Sisters・Song Circle with Dar Williams, Ellis Paul, John Gorka, Liz Queler ……
いずれ、HAWHOKKKEKYOでもとりあげるため、くわしくはその時にまた。そもそもは、’59年に始まった伝統的音楽フェスティヴァルの一つ。フォーク系中心に、ブルーズ、ブルーグラス、カントリー等のアーティストが集うイヴェントですが、フォーク・ロック、オルタナティヴ・カントリー、フォーク・パンク等のヴァリエイションも含まれています。とはいえやはり伝承音楽的でアコースティックなタイプがメインとなりますから、最もナチュラルで安らかに楽しめるフェスといえるでしょう。’09年の50周年記念公演は、ピート・シーガーを始め、ジョーン・バエズ、アーロ・ガスリー、ランブリン・ジャック・エリオットが、エイヴェット・ブラザーズ、ザ・ディセンバリスツ、フリート・フォクシーズ、そしてニーコ・ケイス等新進気鋭のアクトと共に集う、という伝統的なフェスらしいものになりました。’11年も、新・旧アクトが集い、おもしろそうなラインアップですね。アール・スクラッグスはのがしたら悔やみそうです。
LOLLAPALOOZA
2011.8.5→7 Chicago Grant Park
Eminem・Foo Fighters・Coldplay・Muse・My Morning Jacket・Deadmau5・Girl Talk・A Perfect Circle・Cee Lo Green・Damian Marley & Nas・The Cars・Arctic Monkeys・Big Audio Dynamite・Deftones・Ratatat・Lykke Li・Cage the Elephant・The Kills・Grace Potter & The Nocturnals・Ryan Bingham・Cults・Tinie Tempah・Lissie・The Vaccines・Imelda May・Skylar Grey・Christina Perri ……
うってかわって、最も安らかに楽しめないのがロラパルーザ。’91年に始まった、ロック、ヒップホップ、ダンス(と、コメディー)系中心の世界的人気を誇るフェス。とかいうと、フツーなんですが、ロックは比較的オルタナティヴ、ヘヴィ・メタル、パンク寄りとなっています。つまり、どちらかというと、なんでもいいから暴れたい……と望む、(またはその共同幻想重視の)カゲキな闘士系。必然的に若いファンがオーディエンスの核をなしています。かつて、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、パール・ジャム、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ナイン・インチ・ネイルズ、ジェーンズ・アディクション、ザ・スマッシング・パンプキンズ、ミューズ、ザ・ストロークス、グリーン・デイ、ザ・キラーズ、アーケイド・ファイアー、ザ・キュア、サウンドガーデン、スージー&ザ・バンシーズ、ホール、そしてレディー・ガガ等のライヴ・パフォーマンスが、今も語り継がれるといったら、性格的につかめるでしょうか? フェスはやんちゃしてなんぼと思う人にはぴったりですね。ただし、’11年は全体的に少しおとなしめ。やんちゃはしたくないですが、スカイラー・グレイ、リッキー・リー、クリスティーナ・ペリーと並んでいるため、歌姫愛聴家の私としてものがしたくない感じ……。
