HAWHOKKKEKYO 真説大衆音楽”洋”語辞典
diva
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猫もしゃくしも、ディーヴァ、ディーヴァと、実に大安売なディーヴァ。良い響きですよね。何だかとっても凄そうで。ところでそのディーヴァっていったい何?
というわけで、わかっていそうで、わかっていない……かもしれない、ポピュラー音楽語辞典”ホーホッケキョー”。第4回は、ディーヴァ。divaと綴ります。おおもとたどればラテン語で、イタリア語にもなっていますが、本来の意味は女神。19世紀末英語化されました。音楽界ではそもそもオペラで使われたものだそう。プリマドンナ(女性主演歌手のトップ・スター)とほぼ同義語に使われたりもします。つまり、基本的に声も、顔も、歌も良く、さらに貫禄的なものもほしい。現れると、正にその場に風が吹くみたいな、ね。いずれにしろ、歌のうまさだけは譲れないところ。称えられるべき人でなければなりません。女神、女帝、女王……。本来、そんな呼称が似合う女性シンガーにのみ与えられるものです。日本の場合、歌姫といわれたりもします、若ければ。意味合いとしては少し異なりますけどね。
ギリシャ系アメリカ人ソプラノ・シンガー、マリア・カラス(Maria Callas : 1923年12月2日ニューヨーク生 – ’77年9月16日パリ没)というオペラのスーパースターに使われた後、しばらくはディーヴァといえばこの人を指す代名詞になりましたが、そのうちに誰にでも使われるようになりました。ちなみにその男性版もあります。エンリコ・カルーソなどがそう称されたという”ディーヴォ”ですね。猶、ロック界のディーヴォは綴り異なるし関係無いので気にしないでください。
<つづく>
