極私的iPod2010ベスト13楽曲評<slice>final
1 Need You Now Lady Antebellum
昨年初め、『ニード・ユー・ナウ』はおそらく2010年、私のNo.1、まちがってもベスト3からは外れないだろう、と大宣言。FMのDJなどでもそうお伝えしていました。そしてそのままフィニッシュ。年の瀬を迎えてもそれはゆるぎませんでした。当然私のみならず、たくさんの人が同じ様に感じていたのでしょう。グループとしてグラミー5賞、曲として4賞獲得、それもレコード・オブ・ザ・イヤーおよびソング・オブ・ザ・イヤーという楽曲最高峰の賞を独り占めしたくらいですから。
レディ・アンテベラムは、チャールズ・ケリー、紅一点ヒラリー・スコット、デイヴ・ヘイウッドらからなる米南部ジョージア州出身のトリオで、’06年結成。’08年、CDデビューするや、CMAアウォードで新人賞、およびグラミー賞で最優秀新人賞にノミネート、’10年に行われたグラミー賞ではついにカントリー・ヴォーカル・パフォーマンス賞受賞と、ポップ・カントリー界で今一番の注目株といえるでしょう。デビュー作からすでにスポットライトに当るべくオーラが感じられましたが、’10年リリースの2ndアルバムは、正にポップの王道行く出来映え。BillboardでNo.1に輝くベストセラーとなっています。’09年先行リリースされた同アルバムのタイトル・トラックである本シングルも、最高第2位にランクされた上、長い間ベスト10にいすわりつづけました。
心をふっとゆらす儚いピアノの音で、即、とらわれてしまいます。ナチュラルでハートフルなタッチが実に良い感じ。女声と男声の懸合で、”愛”のフィーリングを濃やかに、爽やかに醸し出しています。今、世の中で求められているのは、たぶんこのような穏やかな優しさなのでしょう。
2 Empire State Of Mind Jay-Z + Alicia Keys
そうはいっても昨年初め、実は私の中で『ニード・ユー・ナウ』と競る曲が一つありました。それがこの曲。つまり、終わってみればその争いがすべてだった…..というわけです。
1969年12月4日、米ニューヨーク・ブルックリン生まれのスター・ラッパー、Jay-Zの11thスタジオ・アルバム『ザ・ブループリント3』に収められ、3rdシングルとして’09年の秋にリリース。Billboard HOT100でNo.1をかちとっています。
そもそもはブルックリン・ネイティヴのアンジェラ・ハントとジャネット・ソーウェルが海外旅行中にホームシックにかかってつくった曲。Jay-Zは、聴くやいなやレコーディングにとりかかったとか。ただし、フックを残してすべてを変えたそうですが。
耳をひくバックのしらべは、モーメンツの’70年のミリオンセラー・ヒット”Love On A Two-Way Street”をサンプリングしたものですね。これが私にとってもキメテでした。そもそもこの曲自体、’70年のベスト10ソングなので。それがばっちりハマッているとあっては、もうたまりません。
そしてそのピアノのループと共に歌を紡ぐのは、’10年7月31日、ラッパーでプロデューサーのスウィズ・ビーツと地中海の島コルシカで”できちゃった”結婚式を挙げたばかりのアリシア・キーズ。’81年1月25日、ニューヨークのマンハッタン・ヘルズキッチン生まれの29歳にして、’01年のデビュー以来重賞含む2桁のグラミー賞獲得、21世紀最高峰のR&Bシンガー=ソングライターといえるでしょう。パフォーマンスは、基本的にピアノの弾き語りですから、相性的にもぴったりですね。後にそのアンサー・ソング”Empire State of Mind (Part II) Broken Down”をリリース。英ヒット・ランキングで最高第4位にランクされるヒットになっています。そういえば、V13第12位の曲同様”Hope For Haiti Now”で歌われた”Send Me An Angel”(オリジナルは”Prelude To A Kiss”)も、胸の奥を射る、すばらしい出来映えでしたね。
というわけで、ご両人の絶妙な懸合がハマッたこの曲は、グラミー賞でレコード・オブ・ザ・イヤー等にノミネート。惜しくもその賞は逃しましたが、ベスト・ラップ・ソング、およびラップと歌のコラボレイションの2賞獲得を果たしています。
コンクリート・ジャングルの光り輝く街、ニューヨーク。正しくそんなフィーリングがいっぱいなので、街のテーマとしてもふさわしい。ワールド・シリーズでパフォーマンスし、もはやヤンキースの新テーマ!?
10 Love The Way You Lie Eminem Featuring Rihanna
1972年10月17日、米ミズーリ州セイント・ジョセフ生まれのホワイト・スーパースター・ラッパー、エミネム。傷だらけ? ながら、華やかな復活劇パート2でした。2010年世界で最も売れまくったアルバムともなった、7thスタジオ・アルバム『リカヴァリー』からの2ndシングル。まあね、とっくのとうにスーパースターで、ヒットしてもべつに珍しくはありません。しかし、私のベスト10にのっかるのは稀。それはひとえにヴォーカルのおかげです。
’88年2月20日、バルバドス生まれのR&B系女性シンガー、リアーナ。こちらもすでにスーパースターではありますが、出てきたとたん惚れてしまった人なので……。とはいえさすがに無条件で、というわけでもありません。それならば、彼女自ら昨年秋、Jay-Zのマネージメント下に移り、5thスタジオ・アルバム『ラウド』をリリースしたばかりですし、出来映えもわるくないので、いくらでもソロの曲がエントリーしそうなものです。ところがそうはならなかったんですよね。
ひとつには、詞と曲の力。傷つけることと傷つけられること、”嘘”、そのなかでの一直線な”愛”……ひねくれまくっているのに、”純”で。こういった悪縁愛みたいなものは誰でもそうやすやすと演れるものじゃありません。嘘っぽくみえちゃいますからね。けれどこの2人ならばっちり。そのまんま、実生活でもそのようにつき合っているように見えてしまいます。演技力……でしょうね? さらに、メロディー・ラインがすばらしい。スリリングなせつなさが迫ります。でまたこういった曲を歌う時のリアーナ、映えるんですよね、ピュアなのにねっとりと偽悪的なへな声が。私が惚れたのもその1点なんですが、近ごろはどうもアップ・テンポで肉感的にぐいぐい迫るタッチがメインだったので。
そんなわけで、Billboard HOT100で7週連続トップ。エミネム通算4曲目、リアーナ通算7曲目のNo.1ヒットとなっています。ただしグラミー賞は、曲単位で5賞にノミネートされたものの、なんと上記評論曲2曲にそれぞれ二つずつ奪われてしまいました。
それにしても、これら3曲に限ってみれば、私はつくづくヒット曲が好みなんだな、と思いますねー。ヒットするものはたいがい好きになっちゃうし、好きになるものはたいがいヒットするし。そこだけはリッパなギョーカイ人……^ ^ ;

ほんとに!Love The Way You Lieよく聞きました。(Rihannaサイドと共に)
(あまりにもブログ本館がおろそかになっちゃってて結局2010よく聴いたCDまとめしてないいい…)
グラミーではEminemちょい残念でしたが、個人的には復活おかえり!という感じ。
Rihannaも前作(私は今作より好きだけど)評判イマイチだったから、さげ◯んクリス・ブラウンの厄落としてEminemと一緒にふっかーつ!みたいな感じで嬉しく眺めてました。
(Rihannaの最新作はかなり流行りを意識したから気もしますが)
おっともう寝なきゃです><
また遊びに来ます。私もちゃんとブログ書こ!
いらっしゃいませ。ありがとうございます。
Rihannaの声は、ホント、耳についたら1日中離れないみたいなところがあるから……。
よろしかったらまた、どうぞ。
うちのTadzioがおむかえいたします。