CCR……Long As I Can See The 1?

Hit Chart Elegy 音楽番付哀歌

きょうもまたU.S.A.、Billboardにまつわる哀しいお話

Movement 2 “Unfortunate Sons!?” : Creedence Clearwater Revival

Proud Mary : 2 (1969.3.8 – 3.22)

Bad Moon Rising : 2 (1969.6.28)

Green River : 2 (1969.9.27)

Travelin’ Band / Who’ll Stop The Rain :2 (1970.3.7 – 3.14)

Lookin’ Out My Back Door / Long As I Can See The Light :2 (1970.10.3)

誰もがめざすビルボードHOT100のNo.1。そんな夢のNo.1にいっぺんも昇りつめられず、あまつさえ後一歩の最高第2位にくりかえし止まって、悔し涙にくれまくる……。そんな可哀想なアーティストの最高峰と思われるのが、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル。

初レコーディングは1959年ですが、バンド名がそうなったのは’67年。翌’68年以降、矢継早にヒットを飛ばして、トップ・スターダムへのしあがりました。しかし、ランキング入りした20曲の内13曲(シングル両面共にカウントされたものも含む)がトップ10入りしながら、No.1に達したものはついぞ現われませんでした。

まずは、1969年の春3月。オリジナル自作初のヒット『プラウド・メアリー』が、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの”Everyday People”、およびトミー・ロウの”Dizzy”に阻まれてしまいます。そのころはまだ初のトップ10入りでしたから、惜しかったけど上出来という感じだったでしょう。最高第2位に甘んじますが、ミリオンセラー・ヒットでしたから。しかし、思えばこれがNo.1に一番近いビッグウェイヴだったのです。

ついで、6月。『バッド・ムーン・ライジング』が、ヘンリー・マンシーニの”Love Theme From Romeo & Juliet”にじゃまされます。ん? 何か前に同じ話を読んだような……??? そうなのです。なんとブラッド・スウェット&ティアーズの『スピニング・ホイール』と同じ。ヒットチャートのアクションに関していえば底意地の悪い曲ですね、メロディーの美しさとはうらはらに。ま、『ロミオとジュリエット』だけに、じゃまがつきものですって感じでしょうか。

そして9月。『グリーン・リヴァー』が、アーチーズの”Sugar, Sugar”にじゃまされます。確かにね、年間的にもとびきりのヒットの一つでしたから、しかたがないとはいえ、実体無いアニメのバンドに敗れちゃうのってどうなの?

ちなみにこの12月、次の”Down On The Corner”(c/w Fortunate Son)もトップを逃がしていますが、これは最高第3位でした。だからいいってわけではありませんが。

そして、年が巡り、翌’70年の春3月。『トラヴェリン・バンド』が、サイモン&ガーファンクルの”Bridge Over Troubled Water”に敗れます。『フール・ストップ・ザ・レイン』と2曲がかりでも敵いませんでした。

ついで、最高第4位に止まった”Up Around The Bend / Run Through The Jungle”を挟み、10月。『ルッキン・アウト・マイ・バック・ドア』と『ロング・アズ・アイ・キャン・シー・ザ・ライト』のカップリング・シングルが、ダイアナ・ロスの”Ain’t No Mountain High Enough”に阻まれてしまいます。実は前記曲『ダウン・オン・ザ・コーナー』は、スプリームスの”Someday We’ll Be Together”などに止められ、リード・ヴォーカルのダイアナがソロ・デビューしたらまたじゃまされ……なんという巡り合わせでしょうか。

というわけで、5枚のシングル、どれもミリオンセラーなのに、最高第2位に止まった上、ほかにNo.1をマークしたものも無し。これはもう、いじめ……ですね。

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